実践、不老健康長寿の秘訣を探れ!

敵(老化・病気)を知り、己(身体の成立ち・生きる仕組み)を知れば百戦危うからず

週間文春の水素水に関する記事について

あるメガハイドレートのご愛用者の方から以下のような問い合わせがありました。
「今週発売された週刊文春の記事について、
水素サプリについては全く水素が発生しなかった、というような書き方をされていました。
メガハイドレートについては今回は書かれていない事ともともとおはよう水素等とメガハイドレートは違うとわかっていても、やはり何だか素人には不安がよぎってしまう記事で…
大田教授という方も、水素水の販売に関わっておられるようだし、他社製品をただ批判しているだけじゃないかと思ったり…」
また、別の方からは、
「2/28週間文春の記事掲載で、また関連業界が落ち着かない状況ですね。何かこの記事掲載についての情報はございますか?
何故、ここまでの記事を書きながら、メガハイドレートは今回取り上げなかったのか、何か思惑があるのかなと思ってしまいますが・・・。」
など、皆さんにもお伝えしておきたいと思いますので、ちょっと長くなりますが、こちらに書き込ませていただきます。

「お問い合わせいただいた週間文春の記事についてですが、太田先生とは、以前の週間文春に水素水についての記事が出た際に直接メールで散々やりとりをいたしました結果として、 太田先生ご本人から『フラナガン博士の研究を否定するとも肯定するとも言っていません。全部を否定するとは言っているわけではなく、「わからない」と申しております。』との回答を2012年11月10日にいただいております。

この件については、
http://www.naruhodo-genki.com/shop/megahydrate.html
のメガハイドレートの説明の中に書き加えました。
また、今回の記事の中で取り上げられていましたサンゴカルシウムの水素サプリとメガハイドレートに使用されているマイクロクラスタシリカとの違いについては
http://www.naruhodo-genki.com/faq/faq_2.html
こちらに書いておりますので参考にしてください。

ちなみに、メガハイドレートの抗酸化還元力、つまり水素生成力については、以下の実験データが示すとおり非常に強力で、200ccの水に0.4g(カプセル1個分ぐらい)を溶かして30分放置すると、1000ppb(1.0ppm)まで水素濃度が高まります。このまま放置して2時間も置いておくと、溶け切れなくなった水素が気泡となって容器に付着するほどです。
http://www.naruhodo-genki.com/shop/megahydrate/mega_hori.pdf

太田先生ご自身、現在は私学の先生ですので、研究費を援助していただけるスポンサー企業に有利になるような発表をされているという噂もお聞きします。
実際、今回の記事の中で水素サプリメントに言及されていますが、記事の中で唯一水素が発生していたと紹介されていた日本機能性医学研究所の「水の素」のキャッチコピーは、「水素研究の世界的権威、太田成男教授と日本機能性医学研究所CMO斎藤医師が 共同開発。」となっています。
http://www.ifmj.jp/289

さらに、水素水の中で「水素水5.0」という商品が最も溶存水素量が多いようになっていましたが、この商品の販売元はエコモインターナショナルで、実際の開発は「アキェラブルー」という中性電解水素水生成器の開発をしたMIZ研究所です。こちらの社長さんと太田先生はいろいろと画策しておられるようです。何が、真実かはよくわかりませんが、太田先生の発表や言動を鵜呑みにするのも、ちょっと?です。

それと記事の中にあった水素サプリの水素生成量を調べる実験方法が間違っています。サンゴカルシウムは、水と反応して化学変化によって水素を生成するのですが、たった30mlの水では、水とサプリの酸化還元電位やpHが直ぐに平衡状態になってしまって反応が進まなくなり、水素があまり生成されないと考えられます。
それから、同じ週刊文春でも昨年の10月11日号には、パトリック・フラナガン博士の水素サプリメントについて好意的な内容の体験談が書かれていました。

しっかりとご理解いただきたいのは、真の抗酸化還元力というのは、水素そのものの量ではなくて、水素を作り出す力とどれくらいの量の水素を作り出すことができるかということなのです。
水にいくら水素が溶け込んでいても、それを活性化する触媒とか酵素がないと充分な抗酸化還元力は生まれてこないのです。
抗酸化の化学的な真の作用は、水素ではなくてマイナス電荷(電子)のやりとりです。水素は単にそのキャリア(ドナー)に過ぎません。
分子状水素の水素同士を引き離して電子を供給できる形に変えれるものがないと単に水素を供給しただけではなかなか生化学反応は進みません。

メガハイドレートは、このマイナス電荷を直接的に供給できるが故に凄いパワーがあるのです。水に溶かして水素が出来るのも、このパワーがあるが故なのです。

サンゴカルシウムでは、このパワーが弱いのです。電池を考えてください。1.5Vの電池よりも12Vの電池の方が強力でしょ。電位というのはこの強さを示しているのです。ですから、酸化還元電位が還元力の指標になり、電位の低いものの方が還元力、つまりマイナス電荷である電子を供与する力が強いのです。
で、単三電池か単一電池かという容量が供給できる電子の量を左右し、水に溶かした時に発生するマイナス電荷(電子)の量であり、生成できる水素の量になるのです。でもって、電池の構造が蓄電量に影響しますよね。ニッケル電池よりもアルカリ電池やリチウム電池の方が蓄電量が多いでしょ。この違いがサンゴカルシウムとマイクロクラスタシリカの違いに相当するものなのです。

ちなみに、水に溶け込む水素量というのは常圧では1.6ppmという限界があり、水素水で充分な抗酸化効果を享受しようとするなら、相当な量を飲まないとダメで、例え高濃度であったとしても、水に溶けた水素のうちどのくらいが抗酸化に寄与できるのかも明確にはなっていないので大量に飲むしかないのです。決して水素水はコップ2〜3杯程度を毎日飲んでいれば、身体にいいというような霊験あらたかな水という訳ではなくて、別に水素水のような高価な水でなくても、少々多めにミネラル豊富な水を毎日飲むという習慣によって、体内の血液やリンパ液などの水からできた体液の循環と浄化が促進され、有害物や老廃物、代謝物の排出、つまりデトックス効果も高まって体調がよくなるという効果の方が大きいのかもしれません。水素水でなくミネラル豊富な天然水を同じ量飲んで比較してみるのも一考の価値ありなのでは、、、。

水素水に健康効果があるのは何故?

YAHOO知恵袋に以下のような質問があり、そこに書き込んだ私の回答がベストアンサーに選ばれましたのでその回答を少し加筆修正してこちらに転記します。
オリジナルの記載は以下にあります。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1250418592


質問
最近お水にはまっています。水素水が良いと聞くのですが、イマイチそれぞれの特徴や良さが解りません。お水に詳しい方いらっしゃいましたら教えてください。詳しく解説しているサイトなんかがあれば教えてもらえると嬉しいです。

水素水の効果というのは、水に溶け込んでいる溶存水素量の多さ(溶け込んでいる水素分子の数)とか、水中に浮遊する微小なコロイド状ミネラルに吸着した還元力の強い水素原子やマイナス水素イオン(水素分子以上により反応性が高いことから“活性水素”と呼ばれます)がどれだけ存在しているかとかに影響され、溶質も含めた水全体の総合的な還元力(抗酸化力)の強さによって大きく左右されます。
この還元力の強さを判断するひとつの目安が酸化還元電位、つまり、どのくらい電子を供与する力があるかという電気的な指標なのです。これは、酸化還元反応というものを化学的に突き詰めると、物質間の電子のやり取りに帰結することからマイナス電荷である電子を与える力の強いもの(酸化還元電位が強いマイナス値を示すもの)は、還元力が強いと言えるからです。
水素そのものの酸化還元電位は-420mVで電子供与体とみなすことができる究極の還元物質であり、水素が多く溶け込んだ高濃度水素水は酸化還元電位が低くなるのです。さらに、原子状水素やマイナス水素イオンなどの活性水素は水素分子以上に還元力つまり電子を供与する力が強いので、活性水素が多く存在する場合、酸化還元電位はさらに低く-500mV以下になります。
ひと口に水素水と言っても、水に溶け込む水素濃度には限界があるとともに、例え製造時に高濃度であっても在庫による時間経過や輸送時の振動などによって水中の水素が抜けていくこともあり、水によってその水素濃度は様々です。手元に届いた時には容器の中で水素が抜けてしまったただの水と水素の気体に分離していることもあり得るのです。ですから、高濃度水素水による確かな健康効果を期待されるのであれば、溶存水素計か酸化還元電位計を購入されて充分な水素が溶け込み充分な還元力をもった水なのかを調べられることが必要だと思います。
また、例え充分な還元力なり水素濃度をもった水であっても、本当に自分の体にいい効果をもたらすかどうかを見極めるのは、自ら体験して飲み続ける以外ないです。ただ、誤解して欲しくないのは、“水素水”と名の付く水さえ飲んでいれば、霊験あらたかな奇跡的な効果が現れるのだろうなんて毎日コップ2〜3杯程度飲んで淡い期待をされることです。これではほとんど何も起こらないと思います。
体験する上においては、1日どれくらい飲むかとか、1日の生活の中でどのタイミングで飲むかとかによっても体内に取り込める水素量(水素分子の数)とか抗酸化効果はちがってきますので、それによる健康効果というのも違ってきます。水に溶け込む水素量というのは限界があり、確かな効果を得るためには相当量の水素水を飲むことが必要かもしれないのです。この辺の不確定要因があるために、水素の効果というのは一般的に医学として認められたものではありません。しかし、いくつかの研究発表もありその摂取を的確に行えば確かな効果があることは昔から多くの体験者の方が実証しておられ、水素の効果についての臨床研究も始められています。
一般社団法人 水素と医療研究会
http://k-suiso.jp/index.html
株式会社 統合医療推進機構 − アカデミックシンポジウム 水素と医療2011
http://togo-iryo.co/?p=300

水素水の効果・効能については、従来の科学的な常識にそぐわないなどの理由づけをして盲目的に否定される人がおられますが、科学的、医学的に間違っているのではなくて、いまだに明らかには解明されていないが故に研究段階であり、肯定するにも、否定するにも理論的にこれが正しいというものがまだ確立されていないのです。ですから、賛否両論な訳です。私の経験では、確かな量の水素が溶け込んだ水素水あるいは、確かな量の水素を生成する水素発生サプリメントをある程度飲み続けると確かに体調は良くなってきます。
つまり、摂取する水素水や水素サプリメントの質と量に左右される体内に吸収される水素の量、さらには飲むタイミングなどによってその効果は大きく異なるということです。決して、これまでその理由が解明できなかったために「奇跡の水」などと呼ばれてきたような宗教めいたものではなく、物理的・生理的に体内の酸化がどのような劣化を引き起こしているかと、その酸化をどうやって抑制するかという極めて医学的・科学的な事柄であり、体内に摂り込める水素の量(水素分子や活性水素の数)、あるいはそれらから体内に供与される電子の絶対数がその効果を左右すると考えられるのです。

医学的に数多く分類されている病気の根本的な原因として、「活性酸素による体内の酸化が老化と万病の大きな一因である。」ということは医学界でも定説となっています。また、多くの生活習慣病や慢性疾患の初期段階には、不健康な血液とそれによる血液循環の劣化そして血管の硬化があります。もし、水素水などの還元力に優れた水によって、活性酸素による体内の酸化を抑制するとともに、健康な血液循環を促しこれらの病気の根本的な原因を排除しその病症が改善されたならば、結果的に多くの病気に効果があるように見えてしまいます。

現代西洋医学の基本的な治療の目的は、体が呈する様々な病症に対して的確な治療(対症療法)を施しいかに早くその症状を和らげるかという“結果”に対する処方であり、的確な治療を施すためにその症状や発症部位に応じて様々な病気に分類され、症状の数だけ病気の名前があると言っても過言ではありません。つまり、病名というのは病気の原因にもとづいて分類されたものでなく、病名の数に相当する病気の原因がある訳ではないのです。ですから、多くの病気に共通する根本的な原因を取り除くことに水素が貢献しているとすれば、結果的に「水素水や水素サプリメントには数多くの病を癒す効果がある」ということになってしまうのです。

では、水素にそのような病を癒す改善効果があるのなら、どうして医療現場でもっと使われないのかという疑問がわきますが、現代の日本社会においては科学的なエビデンスに裏付けされた治療法を主体とする西洋医学が正統な医学であり、現代西洋医学は発病後の症状である“結果”を改善することがその目的であるために、発病の原因を取り除き病を癒すあるいは健康を維持していくという水素の効果による処方は、まだ不確定要因が多くその確実性が実証されていないために現代西洋医学には受け入れ難い考え方であり、実際の医療の現場では使われないのです。

しかし、現実問題として、様々な病気の根本原因ともいえる“酸化”というのは万物に共通の物理的かつ化学的現象であり、人間も決して例外ではなく加齢によって抗酸化酵素が減少するに従い体内が徐々に酸化、つまり錆びていくことによって劣化していきます。この酸化による劣化を、生物の場合は「老化」と呼んでいるだけのことであり、老化もある種の病気もその原因やミクロな現象は細胞レベルで見れば同じような酸化であり、局部的に細胞が劣化して生理機能が故障して不具合が生じることを「病気」と呼び、全体的な細胞の衰えを「老化」と呼んでいるという言葉上の違いともとれるのです。つまり、水素水や水素サプリメントの抗酸化力によって体内の酸化を抑制すれば老化のスピードも抑えられ、様々な病気、特に加齢によって発症しやすくなる病気を予防できるというのは“原因”に対する処方と考えられます。

すなわち、“結果”に対する西洋医学的な処方と“原因”に対する水素水や水素サプリメントの抗酸化力による効果との間には、老化とか病気をどのように捉えどのように対処するかという考え方に根本的な違いがあるのです。

現代西洋医学の考え方の根底については、現代西洋医学の起源を参照して下さい。

http://www.naruhodo-genki.com/shop/megahydrate.html

還元水素水のがん抑制効果について

あるお客様から以下のようなご質問がありました。
「色々な療法が世の中では有りますが、どれをとっても完全では無いのがガン治療です。それがいとも簡単に還元水素水で治るなんて信じられません?
もし還元水素水で治るのであれば現代医学でも取り上げられると思いますし、そんな話は初めてです。如何でしょうか?還元水素水でガンが治りますか?」



このご質問に対する私の回答です。
ガンについては、自分なりに色々と調べていたこともありましたので、それをまとめるということで、大変長い答になってしまいますが、ご容赦ください。
根本的に考え方を変えることが必要になりますのでちょっと簡単には説明できないのです。
結論から言えば、還元水素水で治る人もいれば、治らない人もいます。
還元水素水であろうと水でがんが治るなんてことはあり得ない。」と思い込んでおられる人にすれば、治る人がいるというだけでも驚きかもしれません。
私自身、電解還元水の話を協和病院の河村院長先生からお聞きするまでは、水で病気が治るなんてことは全く思ったこともありませんでした。
河村先生の詳細については
http://www.naruhodo-genki.com/kawamura.html
http://www.tougouiryou.jp/kawamura/
を参照してください。
で、先生から還元水自然治癒力についてのお話を聞き、さらには、生活習慣病予防指導士の資格取得のために様々な先生方の本を読み、人の体のしくみ、発病プロセス、病気に対する認識、現代西洋医学の進歩の歴史やその根本的治療の考え方などを総合して考えると、がんをはじめとする病気そのものに対する認識をあらたにしなければ、還元水でガンが治るということはなかなか理解できないということです。ガンばかりでなく、多くの生活習慣病についてもゼロベースで考え直すことが必要です。
順序立ててご説明します。
まず、現代西洋医学のがん治療、特に三大療法である、手術、抗がん剤放射線療法についてですが、これは、がんという病気を感染症や伝染病と同じように捉え、感染症や伝染病の病原菌をやっつけるのと同じ考え方に基づいています。
つまり、身体に対して悪いものとは戦いそれをやっつける。あるいは、それを排除するという発想が原点にあります。そして、ペニシリンにはじまった抗生物質に代わるものとしての抗がん剤やガン腫瘍を早期発見するための高度な診断技術や放射線治療技術などが開発されてきて、「ガンの治療法はこんなに進歩しましたよ。」と医療業界は盛んに宣伝しています。
しかし、これは対症療法的な治療技術です。つまり、ガンになった後、どうやってその患部を排除するか、どうやってガン細胞をやっつけるかという手法なのです。

この西洋医学的な考え方の大きな間違いは、感染症や伝染病などの外部から侵入した病原菌をやっつけるのと同じように、本来その体を形作る細胞をやっつけようとすることにあります。ですから、正常細胞にも悪影響がでるために副作用が大きくなります。身体への負担が大きくなり却って体力が奪われてしまいます。再発することもよくあります。根本療法ではありません。
この手法、考え方の恐ろしいところは、人間を機械のように捉え、身体が持つ治癒力など全く関知しないというスタンスなのです。基本的に西洋医学の治療法には、「自然治癒力」という概念は存在しないのです。
では、そもそもガンという病気は何故発症するのかということが重要になるのですが、最初にがん化した細胞が増殖して、それが健診などで発見されるほどの大きさの腫瘍となって、「がん」と診断される訳です。このプロセスには、感染症や伝染病のように発病の瞬間というものはなく、お医者さんががんと診断した時点からがん患者となる訳です。つまり、最初に細胞ががん化することがなければがんにはなりません。あるいは、例えガン化した細胞があったとしても、それを自然に排除することが出来れば、検診で見つかるほどの大きさになるまでに取り除かれます。
実は、これは多くの人が知らないことなのですが、健康な人であっても毎日、数多くの細胞がガン化しているのです。
ところが、生命体にはガン化した細胞を自ら取り除く力が備わっているのです。これが、自然治癒力とか自己治癒力と言われるものです。健康な人は、この力が正常に働いているのでガンにはなりませんが、不健康な生活をしている人は、この力が徐々に衰えていきます。そして、ガン化した細胞の増殖を許してしまうことになるのです。
具体的に、このガン化した細胞を取り除く力というのは何かというと、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)と呼ばれる白血球です。このNK細胞は血液にのって体内を循環し、ガン化した細胞があると食べてしまうのです。ですから、血液循環が悪くなるとNK細胞の働きも悪くなり、ガンになりやすくなります。
ガンになった人の特長として、低体温であるということが一般的なのですが、これは、血液循環が不全であるために細胞のエネルギー代謝が滞り体内の熱が産生されないからです。高血糖による血液循環不全である糖尿病患者のガンになる確率は3倍になるというデータもあります。
さらに、ガンというものを病気と見なしてしまうと、どうしても感染症や伝染病と同じような捉え方になり、予防や治療の考え方もそれに似通ったものになります。例えば、発ガン物質(感染症の病原菌に相当する原因物質)は何なのかを突き止めそれを避けようとか、早期発見、早期治療しようということになり、手術や抗がん剤などの荒療治によってガン組織をやっつけようとするのです。現代のガンに対する認識は、このようなものです。
しかし、ガンというものを身体の故障とみなしてみましょう。60兆個の細胞によって構成される人の体というのは、本来壊れやすいもの、故障しやすいものなのです。60兆個の細胞すべてが常に正常なままで分裂し維持し続けることは不可能であり、時にはエラーも起こりますし、化学物質や活性酸素などのフリーラジカルによる化学的な酸化によって細胞が損傷することもあります。遺伝子が酸化損傷した細胞はガン化していきます。
また、加齢によって衰えが生じると治癒力も弱まり様々な生理機能の不具合や故障が生じてきます。これらの不具合や故障を感染症や伝染病と同じように病気と呼んでいます。それ故、その対処法に根本的な間違いを犯しているのです。
本来、生命体にはそんな不具合や故障を自ら修復するための自然治癒力が備わっています。自らが自らを癒す力を持っていること自体が生きている証しなのです。つまり、生命力とは自然治癒力そのものなのです。機械ならば、絶対に自らを修理することはできません。
13億年以上の進化の歴史をもつ生命体だからこそ、自らの傷は自らが癒す力を備えているのです。例え、それが細胞のがん化であってもそれを癒す術は既に備わっているのです。
ところが、現代日本の食の欧米化、運動不足、心理的ストレス、不規則な生活などの生活習慣がこの治癒力を衰えさせているのです。直接的に影響を受けているのは、血液循環の劣化と血液機能の活力低下です。
血液循環というのは、自然治癒力の要なのですが、それが軽視されているのです。ですから、規則的な生活、食事と運動のエネルギーバランス、ビタミン、ミネラルなどの微量栄養素の適度な補給、ストレスのない心など血液循環を正常に保つことを心がけるとガンにはなりませんというよりも、ガンになっても自然と治っていきます。
では、本題の還元水素水でガンはどうして治るのかですが、
ひとつには、血液の状態を良くして血液循環を正常にする働きがあること。
ひとつには、NK細胞の活性が高まること。
ひとつには、体内を酸化する過剰な活性酸素を消去できること。
などによって、自然治癒力が高まりがんの進行を抑制して、さらには退縮させていくことが出来るということです。
さて、何故還元水素水にこのような力があるのか?が問題となります。これは、さらに突き詰めると水素あるいは電子の働きということになります。還元水素水とは、還元物質である水素が豊富な水であり、電子を与える力である還元力を持つ水です。
http://www.naruhodo-genki.com/suisosui.html
ただし、飲む量も関係しますし、還元水素水の質である還元力(還元電位)も影響します。ですから、水の特性も充分に調べずに、どうして体にいいのかを理解しようとせずに、名称にだけ“なんとか還元水”とか“なんとか水素水”と名付けられた水を、「コップ1杯ぐらい1日3回飲んでいれば霊験あらたかな効果がもたらされるのだろう。」なんて淡い期待を抱いて飲んでいるだけでは失敗します。何も効果がないということになってしまうのです。体内の水を入れ替えて体質を改善するくらいの勢いで飲むことが必要になったりします。
人の体というのも突き詰めていくと、元素になり膨大な数の化学反応や化学的バランスの上に成り立っています。
最近では、生体内の化学的な働きを生化学として研究が盛んに行われています。この生化学反応や生化学機能の中で、水素や電子は重要な働きをしているのです。自然治癒力もこの生化学反応がその力の源であり、正常な生化学反応が行われなければ自然治癒力は弱まっていくのです。
つまり、生命体の中の身体という物理的な存在は様々な生化学反応によってそのパワーは生み出され、かつ自然に修復されているのです。ですから、水素や電子を供給すると様々な生化学反応が活性化されて疲れ難くもなりますし、病気にもなりにくくなりますし、二日酔いもしなくなりますし、利尿作用も進んで尿の出がよくなります。抗酸化力も強くなりますから、ガン予防にもなります。
長くなりましたが、まとめますと、がんというのは自然治癒力、すなわち生命力が衰えたことによって身体の故障箇所を修理できなくなった結果であり、自然治癒力を高めることを進んで行えば、故障を自ら癒すことができガンは治るという次第です。
で、その自然治癒力を高めるのに最も貢献するものは、水素あるいは電子を補給すること。となり、還元水や水素水はそれを供給できる訳です。つまり、生体内の連鎖と循環をトータルに考えていかないと還元水素水ががんを治すということを理解するのはとても難しくなります。

では、水素にそのような病を癒す改善効果があるのなら、どうして医療現場でもっと使われないのかという疑問がわきますが、現代の日本社会においては科学的なエビデンスに裏付けされた治療法を主体とする西洋医学が正統な医学であり、現代西洋医学は発病後の症状である“結果”を改善することがその目的であるために、発病の原因を取り除き病を癒すあるいは健康を維持していくという水素の効果による処方は、まだ不確定要因が多過ぎてその確実性が実証されていないために、治療を施す側の医師ばかりでなく、治療を受ける側の患者にも受け入れ難い考え方であり実際の医療の現場では使われないのです。

日本の医学教育においては、西洋医学的な治療法や医薬品についての教育を受けるわけです。そのため、水素水などによる効果を医薬品と同じように一義的に特定の症状に対して直接的に作用するものとして捉えようとすると、“自然治癒力”という概念をお持ちでないお医者さんは理解できなくなってしまうのです。

さらに、一生懸命勉強して難関大学の医学部に入って修得した医療技術が水に置き換えられるなんてことは、それまでに修得した知識や本人の存在そのものを否定することになるために安易に受け入れられないから理解しようともしない先生もおられるでしょう。

がん患者さん自身も、日本の中心的な医療は西洋医学であり、最新の先端医療であれば、それが新しければ新しいほど治る確率が高いだろうと何の根拠もなく信じ込んでおられる方々が多く、「水素水によってがんの治療をします。」なんてことをお医者さんが言おうものなら、水なんかで治る訳がないという先入観が先立ち「なんて馬鹿なことを言う医者だ。わしを殺す気か!」と患者さん自身も受け入れられないのではないでしょうか?

その一方で、最近になって水素による治癒効果の研究が進みいくつかの研究論文が発表されたことで、これらを見過ごすことはできないという臨床医の先生方が「水素と医療研究会」という研究会をつくり情報交換を始められています。
http://k-suiso.jp/

還元水素水などよりももっと凄いものとして、アメリカの科学者パトリック・フラナガン博士が20年以上も前にその研究を成し遂げられていたシリカ水素化合物を応用したマイナス水素イオンサプリメントがあります。このサプリメントの300mgのカプセル1個で数十リットルの水素水を飲むのに等しい量の水素が体内で発生され大きな抗酸化効果を示します。
http://www.naruhodo-genki.com/shop/megahydrate.html
自然治癒力に関しては、身体ばかりでなく、心と気についても考える必要があるのですが、さらに長くなりますので割愛します。

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「ガンの患者学研究所」というサイトに非常に有益なことが書かれてます。
http://www.naotta.net/tokushu/index.html
私が読んだ本の中からお薦めしたいのは、
新潟大学医学部医学博士安保徹先生のベストセラー「免疫革命」

「e‐クリニック」を主催されている医師で医学博士の岡本裕先生著「9割の医者は、がんを誤解している!」

ガン患者の会「いずみの会」代表中山武先生の「ガンがゆっくり消えていく−
再発・転移を防ぐ17の戦略」

土橋重隆先生の「ガンをつくる心治す心」

http://www.naruhodo-genki.com/shop/megahydrate.html

水素サプリメントのがん抑制効果について − その1

YAHOO知恵袋に以下のような質問があり、そこに書き込んだ私の回答がベストアンサーに選ばれましたのでその回答を少し加筆修正してこちらに転記します。
オリジナルの記載は以下にあります。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1340657073


質問
水素のサプリメントががんに良いと言われますが、根拠を知りたいです。
がんに効くわけないっていう簡単なお答えじゃなく、根拠を知りたいです。
例えば化学的な根拠、生物学的な根拠など、詳しいかた教えてください。

水素がガンに良いということの科学的な根拠、生物学的な根拠などが完全に解明されそれが医学的に認められたものになっていれば、現代のガン治療は水素によって行われているでしょう。しかし、これらが理論的に明確になっていないが故に水素の効果に対して盲目的に否定される方がおられる一方で、現実的にはいくつかの研究発表や事例もあり、それが何故なのかを解明するための研究が進められているというのが現状です。

水素ががんに良いというのを理解するためには、まず、「ガンとはどのような病気で、なぜガンになるのか?」を理解してガンの原因とは何かを知る必要があります。そうすれば「なぜ水素が“がんの発病予防”に効果があるのか」を理解することは容易ですが、実際の発病後のがんの治療に効果があるかどうかは、ガンの進行度合いやガン患者さん自身の生活習慣や体力、摂取する水素の量、水素を摂取するタイミングや頻度など多くの要因が影響します。また、抗がん剤のように直接的にガン細胞をたたいて排除するというものではなく、生体が持つ治癒力の向上による間接的な結果としてガンの治療に対してもよい効果を示す場合があるということをご理解ください。

まず、ガンとはどのような病気か?ですが、
1、ある細胞が酸化力の強い活性酸素(主には、ヒドロキシルラジカル)などによってその遺伝子が酸化損傷されることによりガン細胞、つまり“がんの種”となります。がん化した細胞は細胞寿命を司る遺伝子(テロメア)の損傷により無限に増殖しつづけます。そして、5〜10年ほどで医療機器によって発見されるほどの大きさにまで増殖した悪性腫瘍が“がん”と診断されます。

2、通常、ガン化した細胞は初期の段階で白血球の一種であるNK(ナチュラルキラー)細胞によって食べられ取り除かれる。あるいは、アポトーシス(細胞自殺)によって自ら消えていきます。人間は、60兆個の細胞で出来ているといわれ、健康な人であっても体のあちこちでこの細胞の酸化損傷によるガン化とその排除が毎日行われています。つまり、誰でも、いつでも小規模な細胞のガン化とその排除が行われているのです。つまり、細胞レベルの故障が毎日起こり、それを一生懸命修理する“治癒力”が働いているのです。

3、ところが、食事、運動、ストレスなどの生活習慣の乱れによって血液の健康度が損なわれ血液循環が悪くなり始めると、白血球の活性が衰えるとともに、生体に備わっている“治癒力”が低下します。これによってガン化した細胞の除去が滞りガン細胞の増殖を許すことに繋がっていきます。

4、早い段階で体内環境を改善すれば、自らが持つ“治癒力”によってガン細胞の増殖を抑えそれを排除していくことが出来るのですが、多くの人が健康診断によって「あなたは、ガンです。」と宣告されるまで生活習慣を改めようとされないばかりか、「あなたはガンです。」と診断された途端に絶望的になり、心のどこかに「もしかしたらあと数年で死んでしまうかもしれない?」という漠然とした不安を抱き、生活習慣を改善することよりも、「早くガンをやっつけてしまわなければ、早くガンを取り除かなければ」と病院に行かれるのです。

5、そして、現在の西洋医学的な医療の考え方にもとづく高価な診断装置を使った早期発見、早期治療に従って、手術、抗がん剤放射線などの対症療法的な荒療治によって早期にガンの腫瘍をやっつけようと悪戦苦闘される次第です。

6、ところが、ガンの根本原因はガン腫瘍そのものではなくて、ガン細胞の増殖を許している体内環境にある訳です。ですから、西洋医学的な荒療治でガン組織を排除しても、ガンの根本原因は取り除かれないために再発や転移を招くのです。

上記が、ガンの発生原因と発症プロセスです。ですから、ガンの根本原因はガン細胞の増殖を許す体内環境、具体的には、細胞を酸化損傷する過剰な活性酸素活性酸素を除去する抗酸化力の低下、ガン化した細胞を取り除けなくなった白血球(治癒力)の活性の低下、それを招いた不健康な血液とその循環であり、血液を不健康にし過剰な活性酸素を生み出す生活習慣、食習慣と運動不足などがあるのです。

では、本題の水素がガンに良いのは何故かということですが、水素は化学的にも究極の還元剤であり過剰な活性酸素を中和しその酸化力をなくす抗酸化物質として機能します。また、水素サプリメントが出す電子の働きによって赤血球の凝集が抑制され血液循環を改善し、白血球や赤血球の活性を高める効果もあります。さらに、水素サプリメントによってガン細胞を食するNK細胞が増えたという報告もあります。

つまり、水素サプリメントを常飲することは、抗酸化力の維持と健康な血液循環の維持、NK細胞の増大に貢献し、生体が持つ治癒力を増強するため、毎日のように発生するガン細胞の増殖を抑制しガンの予防に効果を示すと考えられるのです。が、西洋医学の中での薬理効果というのは直接的にガン細胞に働きかけることをいい、この生体が持つ“治癒力”という概念やそれを高めるという考え方がないために、「水素は治癒力を高め、がん増殖を抑制する効果がある」という考え方は受け入れられないのです。ですから、もし、「水素はガン予防に有効である。」という広告宣伝をすると西洋医学の考え方をベースに作られた「薬事法」という法律を違反することとなります。

では、発病前のがん予防ではなく、発病後のガン治療に水素は有効なのでしょうか?
余命宣告を受けた人が生活習慣を大きく改善したり、長年の夢だった登山に挑戦したりしてガンが消滅したといった話があるように、体内環境を改善し健康な血液循環を取り戻せば生体の治癒力によってガン腫瘍が排除されることも多々あるのです。ガンといえども小さな命である細胞の集まりですから、体内環境をガン細胞にとって住み辛い環境に変えることができれば一気にガン化した細胞が消滅するということも無きにしも在らずなのです。このような体内環境の改善と治癒力の強化に水素サプリメントは貢献すると言えるのです。

自然治癒力に関しては、身体ばかりでなく、心と気についても考える必要があるのですが、さらに長くなりますので割愛します。

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「ガンの患者学研究所」の特集記事『がんの自然退縮が教えるもの』に非常に有益なことが書かれてますので、がんに対する認識や考え方の参考にしてください。
http://www.naotta.net/tokushu/index.html

水素の効果については、以下のサイトに詳しく書いていますので、参考になさってはいかがでしょうか?
http://www.naruhodo-genki.com/suisosui.html

私が読んだ本の中からお薦めしたいのは、
新潟大学医学部医学博士安保徹先生のベストセラー「免疫革命」

「e‐クリニック」を主催されている医師で医学博士の岡本裕先生著「9割の医者は、がんを誤解している!」

ガン患者の会「いずみの会」代表中山武先生の「ガンがゆっくり消えていく- 再発・転移を防ぐ17の戦略」

サンゴカルシウムベースの水素サプリメントを開発された及川博士と鶴見クリニック院長の鶴見隆史先生の「がんが消えた - マイナス水素イオンの奇跡」

土橋重隆先生の「ガンをつくる心治す心」

http://www.naruhodo-genki.com/shop/megahydrate.html

パトリック・フラナガン博士の講演

アメリカの独立記念日であった昨日、パトリック・フラナガン博士の講演を聞いた。
以前から私の憧れの天才科学者を目の前にして非常に興奮した。
講演のほとんどの内容は、書籍やネットから得た情報で知っている内容だったのだけれど、「セントジェルジ博士の研究では、人体の生理機能は1Vの電位差で機能していて、これは酸素と水素の電位差とマイナス水素イオンの電位にほぼ等しく、生理機能を司る電子「バイオロジカルエレクトロン」はマイナス水素イオンによって供給されている。生化学では、体内の様々な化学的反応を取り扱っているが、電子がどこから供給されているのかは、明らかにされてはいない。」といった内容のお話(英語だったので私が間違って解釈してしまっているかも)は、現代医学が見過ごしている生体内の電子のミクロな働きの重要性を的確に捉えられているフラナガン博士ならではの言葉だった。

現代西洋医学の起源


現代科学のパラダイムの起源から続く
方法序説』の中で「物心二元論」を唱えたデカルト自身は、心身論に関してはこの二分法をとらず、心と身体は不可分に結ぴついて関係し合っている。心の作用は脳で身体と結びつき、動物精気が血管や神経を流れて内臓などの器官に影響を及ぽす。特に、喜び・悲しみ・愛・恐れといった情念(感情)のはたらきは、心臓や胃腸、血液などのはたらきと深い関係があると考えていました。しかし、デカルトは、動物精気とは一体精神作用なのか、それとも物質作用なのかという疑問を解決できませんでした。そこで、心身結合は学問的根拠のあいまいな日常的経験の現象であり、これは道徳的な問題に属するという考え方に立ち、学問的研究の方法としては厳密な知的二分法の立場をとりました。

このように、精神・物質の二分法である『物心二元論』は心身関係の考察から生れたものではなく、当時の物理学や天文学の発達に基づいて生れてきた考え方です。たとえば、目の前の岩とか宇宙で観察される天体といった物理的物体は、私たちの心のはたらきとは関係なく客観的に存在し運動している。自然科学は、そういう物体あるいは物質の性質や状態について研究する学間であるから、これと無関係な心については何も考える必要はない。これが知的二分法の考え方の出発点だったのです。

ところが、デカルトは、人体を当時最も精密な機械であった時計にたとえ、時計が部品の組合せからできているように、人体も、さまざまの内臓や手足、血管、神経といった部分の集合体であるとします。当時、ハーヴィが血液循環の現象を発見すると、デカルトは早速これをとり入れて、心臓はポンプのようなものだと説明しました。要するに彼は、心と身体の相関関係を常識の立場では認めながら、科学的説明としては人体を物質の集合体とみる機械的な見方に近づいていったのです。
ここにデカルトの理論的矛盾があり、この矛盾が科学的手法を巧みに取り入れて発展してきた今日の西洋医学の限界を生む種となったのです。

デカルトの『物心二元論』は、その後の科学哲学の礎となり、機械論的世界観は物質の世界を鮮やかに説明していきます。やがて還元主義の手法と機械論的な考えが、身体機能ばかりでなく心の領域にまで拡大され、心のはたらきは脳における神経活動、あるいは神経伝達物質による生化学的作用を意味するという風に説明され、精神の働きも機械の一種として説明できると考えられるようになりました。

このような考え方から、やがて西洋医学パラダイムともいうべき人間機械論とか唯物論の思想が生れてきます。生物学や医学が近代的な実験観察に基づく科学になってくるのは、ずっと遅く十八〜十九世紀のことですが、それらは物理学と天文学の革命から起った物理的自然科学の方法をモデルにして発展してきたために、人体の構造や性質について考える場合にも、それを物質のメカニズムとして説明できるという考え方に立っていったのです。

デカルト以前の中世ヨーロッパの医療行為は、イエス・キリストが施した奇跡的治癒の名残からか、西洋諸国においては修道院などで行われており、多分に宗教的で迷信的なものでした。しかし、デカルトの『物心二元論』とともに、医療の分野においても「機械論的世界観」と「要素還元主義」の考え方に従い、人体を機械的に捉え、各生理機能をになう臓器ごとに治療法を探求するという今日の解剖学や病理学の基礎が築かれ、西洋医学は形作られていきます。

十九世紀後半に生れたパスツール、コッホの細菌学やウィルヒョーの細胞病理学によって、このような考え方の基本方向が定まり、二十世紀初めごろには、心の作用をあつかう心理学や心脳関係の分野、さらには生命現象にまで、すべて物質の作用に還元して説明する還元主義の考え方が及んできたのです。

二十世紀半ばには、アレクサンダー・フレミングらによるペニシリンの発明によって感染症に対する抗生物質の開発のきっかけとなり、それ以後の薬学の発展につながっていきます。

その一方で、第一次世界大戦以後には、精神的ストレスが原因となって病を引き起こすという考え方が西洋医学でも徐々に取り入れられ、精神医学や心身医学の研究がはじまります。しかし、心理状態が身体的な病の原因となる“心身症”などに対して心のケアや心理カウンセリングによる治療法を施す心療内科などが導入され始めたのは、二十世紀後半の至極最近になってからのことです。

今日に至ってようやく西洋医学人間機械論的なパラダイムからの転換が求められるようになりましたが、まだ心身医学の分野での確かな実績は築かれてはおらず、特定の分野においては、化学物質である医薬品の開発、あるいは遺伝子治療や万能細胞などの人間機械論的な新たな治療法の研究も盛んに行われています。

現代科学のパラダイムの起源

私たちが“科学”として学ぶ学問体系の枠組み(パラダイム)が築かれたのは、今からたった400年ほど前、「科学の時代」と言われている十六世紀〜十七世紀のことで、それほど古いことではありません。

それ以前の中世ヨーロッパの自然科学は、キリスト教の宗教的世界観に支配されるとともに、古代ギリシャアリストテレスプラトンなどの哲学者によって築かれた自然観(神の秩序)を主体とする学派が主流であり、さらには、魔術や迷信もまだ強く信じられ魔女狩りなども行われていました。

そこに、コペルニクス(1473〜1543)やガリレオ(1564〜1642)の登場によって「天動説」から「地動説」への一大転換(パラダイム・シフト)が起こります。

1610年にガリレオは望遠鏡を用いて、木星の衛星を発見するとともに、金星の満ち欠け、太陽黒点の証拠から、「地動説」が正しいと確信します。

今でこそ、誰も地球が宇宙の中心であるという「天動説」を信じる人などいませんが、今からたった400年ほど前、太陽も、月も、夜空に輝く満天の星々も、地球を中心に回っていると信じ込んでいた人々にとって、すべての価値観がひっくり返るほどの大事件だったのではないでしょうか。

「地動説」を確信したガリレオは、自然界の観察のみによって法則を見出していた従来の自然科学に疑問を抱き、実験を促して現象を検証する実験的手法によって自然の法則を記述し、客観性を持つ対象についての自説の正しさを数学的に証明することを重視し、数量化できない主観的な特性を除外しようと試みました。

同時期にあらわれた哲学者のフランシス・ベーコン(1561〜1626)は、実験によって一般的な結論を得た後、さらに実験を繰り返して始めの結論を検証する科学的手法「帰納法」を唱えます。そして、自然を支配するための知識を科学によって得ること。つまり、科学によって自然界を解き明かし制御し支配することを目指します。
さらには、科学的知識の確実性を求め、旧来の学派の思想を徹底して攻撃し伝統的な思想の一切を否定しました。

こうして、実験を行い、さらに同じ実験をくり返して前と同じ結果の再現性を確認する方法が現代科学の基礎となり、「迷信のように実験によって再現できないものは、非現実的なもの、非科学的なもの」という科学界のトラウマが築かれていきます。

さらに、哲学者であり数学者であるデカルト(1596〜1650)は、『方法序説』の中で、複雑な問題を二元論的に細かい要素に分けて、わずかでも疑わしいと思われるものを排していき、心と物、精神と物質は、その性質上はっきりと区別できる。そればかりでなく、心と物質の間には何の関係もないとする「物心二元論」を唱えます。

自然科学に対しては、客観的でないもの、数値に置き換えられないものは除外し、すべての自然現象を数学と結びつけようとし、自然を数式であらわすことのできる完全な機械、すなわち、世界を機械の集合体とみなした「機械論的世界観」や、複雑な現象を細かい構成要素に還元することによって、全体の理解が得られるとする「要素還元主義」を構築していきます。
それ故、測定されないもの、数値によってあらわせないものは科学の対象からは否定されると説きました。

このようにして、近代科学の基本的な考え方の枠組み(パラダイム)は、物理学と天文学の革命によって築かれ、ニュートンケプラーをはじめとして、その後の数多くの科学者たちの拠り所となり、さらなる新たな発見の積み重ねによって、その考え方がより確かで正しいものとして認知されるとともに今日までその枠組みは延々と受け継がれてきたのです。

それ故、現代の科学においては、数値化できるもの、測定できるもの、観測できるものを対象とした分野は、その研究や技術の目覚しい発展をとげていますが、測定されないもの、量によってあらわせないもの、客観的でないものは、科学の対象からは除外され、抽象的な概念や心理的、宗教的なもの、例えば、こころ(意識とか感情)、魂(生命力)、気などの不確かな存在、あるいは超常現象や超能力などの不確かな現象は科学の対象とはみなされず、無視される、或いは、否定されています。

参考書籍:パラダイム・ブック