実践、不老健康長寿の秘訣を探れ!

敵(老化・病気)を知り、己(身体の成立ち・生きる仕組み)を知れば百戦危うからず

不老健康長寿に欠かせないのは、スムーズな「水の流れ」

これは、私の友人から来た新年の挨拶メールに対して送った返信の一部に加筆修正を加えたものです。

 

「不老長寿」って聞くと、「そ、そんなことは出来るはずがない!」という根拠のない思い込みから、大概の人は「何を戯けたことを!」と感じられると思います。

 

ですが、実は、私たちが生きている状態自体が、細胞がミクロに生まれ変わり続けている。言い方を変えると、ミクロに若返り続けているってことなんですよ。

ですから、細胞の生まれ変わりを滞らせなければ、全身の若々しさを保つことも出来る次第です。

これは、近年の分子生物学による研究から、従来から知られている細胞レベルでの生まれ変わりである「新陳代謝」に加え、日本の大隈芳典博士が、そのメカニズムを解明してノーベル賞を受賞した「オートファジーなどによって、人体はおよそ3ヶ月半ほどで体内成分のほとんどが入れ変わっていることがその証しです。

眼にはみえませんが、1日に全身の1%が作り替えられているということです。

 

極端な例えをすると、このミクロな若返りが止まった状態というのが「死」の状態で、死ねば、このミクロな生まれ変わりが止まってしまうので、物質本来の崩壊のみが起こり、たちまちの内に腐敗していく訳です。

で、死体と全く同じ物質(水とたんぱく質と脂質)で出来ている人体は、生きている間も、物質的(物理的)には死体と同じくらいのスピードで壊れているのです。

 

しかし、生きている間は、「免疫」によって細菌の攻撃から守ったり、壊れた細胞を排除しているのと、「生きる仕組み」によって細胞自体が絶え間なくミクロに生まれ変わりながら、壊れたところを蘇生・再生しているから腐敗を免れている訳です。

 

ところが、このミクロな若返り(蘇生・再生)が滞りはじめると、壊れた細胞(老化細胞)が蓄積し始めて、それが身体全体の衰えとなるとともに、蓄積した老廃物を排除しようと免疫細胞が活動すると、それによって正常細胞までもが攻撃を受け、破壊された細胞からは炎症性サイトカインが放出されて、さらに免疫の活動が活性化されてしまい、このくすぶるような炎症が続く「慢性炎症」によって、加速度的に細胞が破壊されていき老化現象を急激に引き起こす症状となって現われる訳で、これが「老化」であり、様々な「病気」と呼ばれる症状なのです。

 

つまり、細胞のミクロな生まれ変わりを阻害する要因を出来る限り取り除くことや、

細胞が壊れる要因(一番は酸化)を取り除くこと、

老化した細胞や代謝物はスムーズに排出できる体内環境を維持すること、

などを心掛けていると、結構「老化」というのはなだらかに出来るもので、

 

この「生きる仕組み」である細胞のミクロな生まれ変わりを支える根本には、身体のおよそ3分の2を占める「水の流れ」があって、流れが滞ると老廃物が蓄積しはじめ、細胞の生まれ変わりが滞り、体調不良が起こり始め様々な症状が出始め、この「水の流れ」が完全に止まるとそれが「死」であり、ミクロな生まれ変わりが起こらず、人体を構成する物質本来の特性のみが現われ、急激な腐敗が始まり出すのです。

 

細胞が生まれ変わるために作られるたんぱく質も、DNAからmRNA->アミノ酸合成という過程において、「水のブラウン運動」が大きく関与しているのです。

 

つまり、不老健康長寿を目指す上で、最優先事項は、「水の流れ」を滞らせない。そのためには、水に満たされた身体を維持する。

 

ですから、水分不足になって身体が枯れ始めると、細胞の生まれ変わりが滞りはじめ、老化細胞や老廃物が蓄積しはじめて、臓器の老化、個体老化へと進行してしまうわけです。

老化し出すと加速度的に老化現象が早まるのも、生まれ変わりの仕組みそのものが衰え老化細胞が加速度的に蓄積し始めるからです。

つまり、いかにして、細胞の代謝回転(ミクロな生まれ変わり)をスムーズにして、細胞を若々しく保つかを、心掛けることで不老長寿とまではいかなくても、健康長寿はなんとかなるんです。

 

本当は細胞レベルで考えれば健康に生きる術というのは、実に単純で簡単なことなんやけど、医学的な臓器レベルの話ばかりが巷には溢れているので、みなさんそっちばかりにいってしまって、本質を理解できないんですね。

 

臓器の病気や衰えもすべて、それを構成する細胞が壊れるか、細胞の健康を維持する仕組みが壊れるかのどっちかなんです。

生活習慣病などは、細胞を維持する仕組みが壊れて、やがて心臓とか脳などの血管に異常をきたして臓器を構成する細胞が壊れて臓器の機能を失い、死んだり、認知症になったりする訳です。

 

何が言いたいかというと、老化しないために大切なことは、「水分不足になって枯れないようにすること」が一番の基本で、最優先事項やということなんです。

枯れるというのは、細胞の生まれ変わりを支える「水の流れ」が滞ることなんです。

 

これにプラスして、しっかり運動して神経と筋肉を鍛えることを習慣化すると、身体はそれに順応できる細胞に生まれ変わろうとすることによって全身が若返っていくこともあるのです。

 

実際、昔に比べれば人間の平均寿命が延び、百寿者がどんどん増えているように、生き方次第で寿命を延ばすことは不可能では無くなってきているのです。

 

アンチエイジング - 老化に抗う生き方の極意